CFA-02 DDCA-01音質検討
前回、CFA-02は音がうるさいと感じる事があり、音質対策を行いました。
赤く囲んだR25,R26を10Ωでしたが、22Ωとしました。流れる電流を同じくするためにR4,R5を47Ωにしました。
電流帰還アンプの動作としては抵抗値が低いほうが高性能となるので、どんどん低くしてて、R25,R26を10Ωにした経緯があります。
ただ10Ωにしたときにちょっとうるさくなったように感じてました。
で、家族で試聴した時に指摘されてもとに戻すことになりました。
また、CFA-02とDDCA-01が同じGainなのにCFA-02が音量がおおきく聴こえると感じていた原因が分かりました。
片チャンネルのCFA-02のGainが3~4dBほど高かったのが原因でした。
動作確認の時にR72が39Ωと異なる抵抗値でした。Gainを合わせたら2つのアンプともに同じ音量で聴こえました。
原因がわかるまでかなり不思議に感じてました。
長年使用している SONY APM-77Wの限界を感じて新しいスピーカーを買おうかとも思いました。
APM-77W 1981年発売
で、ふらっとオーディオ店に行ってスピーカーを試聴しました。アンプの差をしっかり聞き分けられるようにしたいので、特に低音はできれば20Hz台までレスポンスして深く、沈み込むような表現が分かるようなスピーカーを探していました。
803D3の店頭品がとにかく気に入ってしまいました。ピアノのリアルさ、深く、沈み込むような低音、B&Wってあまり試聴したことなかったのですが、すごいメーカーですね。
お店の方に試聴させて頂いて、もう一度聴いてみたいと思って引き返したところ、視聴時間を予約されている方が来られまして聴けなかったのですが、もし聴いていたら購入していたかもしれません。
CFA-02の音質検討に戻ります
抵抗値を変えたところ音にうるささが消えて立ち上がりの情報量は相変わらずすごいのですが、なめらかさも出てきたようです。電流帰還アンプはアンプとしての物理特性を極限まで高めたところからちょっと穏やかにしてオーディオアンプとしての音質とする手綱を緩める加減が必要なのかもしれないと感じました。
DDCA-01の音質検討
こちらは優しすぎる音質をリアルな方向にもっていく必要があります。
これかな? と思うところがありまして。。。
参考にしたAU-D7の回路図ですが、ダイアモンド差動回路を形成しているトランジスタのエミッタ抵抗KR15,16,18,19が56Ωで、
KR17が150Ωです。
対してα907XRはこちら。
α907Limitedはこちらです。
KR17の値が低く、KR15,16,18,19の値が大きいです。
この違いが音質チューニングではないかと思います。
まずα907XRの値にして試聴すると楽器が前に出てきている。ボーカルもよりリアルになりました。
CFA-02で感じたような抵抗値を下げることによる音質的なデメリットも感じません。
さらにKR17をα907Limitedと同じ10Ωにします。
よりリアルな音に感じました。
対策後の2つのアンプの差
2つのアンプの音質差はかなり少なくなりましたが、存在します。
CFA-02 音が引き締まっている。ピアノのアタック音がスピーカーから飛んでくるよう。 ボーカルは生々しいけど色気が少ない。
DDCA-01 低音がより低い帯域から音として感じる。ピアノのアタック音は優しめだが表情が豊か。ボーカルは色気がある。
Holly Cole Trio Blame it on my youth
の6曲目のCalling you のHolly Coleの声がCFA-02の方が若く感じます。
試しに別なアンプで試聴します。
管球式アンプです。 Luxkit a505 とa3550です。a505はNO-NFBでa3550は3極管接続 NO-NFBを選択しています。
柔らかめの音質ですが、ピアノの実在感があります。歪が多いのでしょうが、それが実在感につながっているようです。
ボーカルは色気たっぷりです。
CFA-02とDDCA-01の音質差は回路のみの差でして、使用している電源回路、トランジスタは同一です。この違いを大きい差として感じるか小さな差として感じるかは個人個人に答えがあってどちらが正しいという事ではないでしょうね。
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お久しぶりです
B&Wのシリーズもケブラーの振動板だった頃はあの素材独特の音がするように聴こえるので生理的に嫌いでしたがコンテイィニュアムコーンになって改善されましたね。どうやら紙臭い音とケブラー臭い音は苦手のようです(笑) 803D3良いですね、私にはスタジオモニターとは全く違う方向性で観賞用オーディオ用途のスピーカーの音創りのど真ん中でニュートラルな音だなと感じました。
石の動作点の違いによる微小な音の違いとかは普通の高調波歪測定では全く何の役に立たないと感じてるので、IM歪み測定でスペクトラムを見ながら周波数やレベル差を上手く組み合わせると結構測れるんじゃないかなと思って気が向いた時に実験してます。意図的に歪みを許容する音創りの場合とかはスタジオモニターの方が変化が聴きやすいですね。
投稿: HILO@町田 | 2022年12月17日 (土) 07時54分